常識的に考えて、突発的に起こる交通事故などによるむちうちを防ぐことは困難といえます。
ただ、その事故の被害を最小限に抑えるために、
日頃から自動車の安全性について予め考慮しておくことは、
予防につながります。
例えば、
背もたれとヘッドレストは一体的な構造のものがベストだと言われています。
ヘッドレストは事故の際、高さ調節可能なタイプが頸部損傷の危険性の減少率が15%程度であるのに対して、
一体型のタイプは25%減少するというデータがあります。
また、シートベルトの腰部部分は、腹部ではなく骨盤のうえにしっかりと装着し、
肩の部分の高さが調節可能であれば、肩と首の中ほどにベルトを持ってくるようにします。
シートベルトが緩いとベルトで押さえられる前に体が加速し、怪我の危険性が増してしまいます。
この他にも
シートバック自体が衝突時に後ろに倒れて衝撃を緩和するといったタイプもあり、
こういった安全性の高い自動車を選ぶことも効果的な予防法の一つと考えられます。
これは運転者だけではなく
同乗者にも当てはまることです。
2008年6月より、シートベルト着用が全席義務化されてから7年経過していますが、
シートベルト非着用の方は着用している方に比べて
むち打ち症のほかにも怪我、最悪の場合は死亡率などをあげてしまう可能性が数十倍も上がってしまいます。
非着用時の危険度などは
また次回に書かせていただきます。
日頃安全を心がけていても交通事故にあってしまったときは・・・
後遺症予防 を徹底しましょう。
やむを得ず交通事故に遭ってしまい傷した場合は
「後遺症を予防する」という考え方が重要になります。
そもそもむちうちは後遺症になりやすく、長期的に日常生活を脅かされることになってしまうケースが多々です。
適切な治療を行えば一般的に症状は2~3カ月で完治することが多いのですが、
症状が固定され、後遺症治療が必要となった場合には負担は長期にわたります。
頭痛やめまい、倦怠感等の神経系、ならびに首や肩、腕のしびれなどの身体的なダメージが長く続いてしまうわけです。
最大の予防策は「迅速な治療」です。
治療の遅れこそがこの後遺症につながるため、たと軽度の受傷であってもしっかりと治療を受けることが最も大切です。