先日、直進車と右折車が接触し、避けようと左にハンドルを切った直進車が歩道に突っ込むという痛ましい事故がありました。
信号機のある交差点に、直進車・右折車ともに青信号で進入した場合の事故の場合
【まず基本過失割合はどうなるのでしょうか?】
車両等が交差点で右折する場合には、直進や左折をしようとする車両の進行を妨害してはならない(道路交通法34条)と定められています。
そのため、右折車は直進車が通り過ぎるのを待たなければならず、右折車のほうが優先度が低くなります。
したがって、右折車に80%の過失があります。
その一方で、直進車にも交差点内はできる限り安全な速度と方法で進行する義務(道路交通法36条4項)があります。
このケースでは、直進車から対向車が見えているので、対向車が右折してくる可能性を予測して運転する義務があります。
この点で直進車にも20%の過失があります。
【接触事故には速度も大きくかかわります】
とあるテレビ番組で直進車と右折車の接触事故の検証を行っておりました。
まず直進車の速度を40km/h未満で走らせたとき、
突然右折してきた車に気づき慌てて急ブレーキを踏み、接触するギリギリで止まることができました。
直進車の速度を50km/hで走らせたとき、
右折車に気づきとっさによけようと左にハンドルを切り急ブレーキをかけたが車同士が接触してしまいました。
しかし接触したことで止まりました。
そして直進車の速度を60km/hで走らせたとき、
右折車に気づいたがブレーキが間に合わず左に大きくハンドルをきり、車同士の接触の衝撃力が加わり
はじかれる様に先にある歩道を想定したコーンに衝突しました。
この結果からわかるように
速度は交通事故の衝撃にも大きく関わってきます。
「直進車、左折車が優先だから」
「右折車は止まってくれるはず」と決めつけず
交差点進入時は、速度を落とし細心の注意を払う必要があるといえるでしょう。
交通事故による悲しい事故を減らすために、被害者を増やさないためにも
ドライバーは、安全運転を心がけましょう。