ながら運転”で懲役刑も!「改正道路交通法」②

先日、ながら運転によって1秒遅れる=停止距離がのびる=速度が落ちていない状態での衝突・事故となる
ということを書きました。
今回の法改正についてもう少し詳しく書きたいと思います
まず
【なぜこの改定がされるのでしょうか?】
●「ながら運転」に起因する交通事故が年々増加傾向にあるのです
大阪府警・及び警視庁の発表によりますと
018年に行われた取り締まり約600万件の中で、携帯電話の使用等に係るものは約84万件だったといいます。
全取り締まりに占める割合は14%と高くなっています。
実際、2018年(平成30年)に起きた携帯電話使用等に起因する交通事故は、5年前の2013年より約1.4倍に増加しているのです。
また、その中には死亡事故となってしまった重大事故も約40件あります。

逆に車の機能の向上などをうけ、全事故件数は近年減少を続けており2018年は約40万件と5年間で3割減。

どれだけ「ながら運転」に係る事故の割合が高くなっているか…を実感させられますね。

事故に繋がってしまった「ながら運転」で一番多いのは
「カーナビ等注視中」が最も比重が大きいそうですが、
近年のスマートフォンの普及により「携帯電話等使用」の中でも通話時より
“画像注視中”の割合があがっている。
それがこの増加の割合を増やしているところとも言えます。
【すでに「ながら運転」は道路交通法で禁止されている】

運転中にスマートフォンや携帯電話を使用する「ながら運転」ですが、
道路交通法第71条5の5により禁止されています。
※以下道路交通法より抜粋
(運転者の遵守事項)
第七十一条
五の五 自動車又は原動機付自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。第百二十条第一項第十一号において「無線通話装置」という。)を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(道路運送車両法第四十一条第十六号若しくは第十七号又は第四十四条第十一号に規定する装置であるものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)に表示された画像を注視しないこと。

車やバイク・自転車を運転している際には携帯電話などでの通話やスマートフォン等の画面を注視してはいけない旨が定められています。
これを遵守しなかった場合には、現在でも”道路交通法違反”となることはみなさまもご存知だと思います。

【「ながら運転」罰則強化の内容とは?】
実際に現在と改正後の罰則内容詳細をみていきましょう。
【1】携帯電話使用等(保持)_運転中のスマートフォン・携帯電話の使用、カーナビの注視
現在) 5万円以下の罰金
改正後)6か月以下の懲役または10万円以下の罰金
※「交通反則通告制度」(反則金制度)が適用された場合[普通車]
現在 )反則金6,000円
改正後)反則金1万8,000円

【2】携帯電話使用等(交通の危険)_事故等危険を生じさせた場合
現在) 3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
改正後)1年以下の懲役または30万円以下の罰金
※「交通反則通告制度」(反則金制度)が適用された場合[普通車]
現在) 反則金1万5,000円
改正後)反則金制度の適用外

スマートフォンや携帯電話の使用は安全なところへの停車を!
業務中に移動手段として車を使用している場合、取引先や関係者からの連絡が携帯電話に入ってくることも少なくと思います。。
着信があればどうしても気になってしまい意識が向いてしまうものなので、
運転する際には電源を切ったり、ドライブモードに設定したりするなどの対策をあらかじめ行なっておくことも重要です。
またメール確認や検索など、どうしてもスマートフォン操作、とりわけ一定時間画面を注視する必要が出てきた場合には、
必ず安全な場所へ停車するなどしてくれぐれも「ながら運転」にならないよう心がけましょう。

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